求聞持法 M6811

求聞持法

 

弘法大師空海の「三教指帰」には、「爰有一沙門。呈余虚空蔵求聞持法。其経説。若人依法。誦此真言百万遍。即得一切教法文義暗記」


一沙門より虚空蔵求聞持法を授かる。法に依って此の真言百万遍を誦すれば、一切の教法の文義を暗記する事を得と、書かれています。さらに詳しく、訳してみると、「ここにひとりの修行僧がいて、私に『虚空蔵求聞持の法』を教えてくれた。この法を説いた経典によれば、「もし人が、この経典が教えるとおりに虚空蔵菩薩真言を百万回となえたならば、ただちにすべての経典の文句を暗記し、意味内容を理解することが出来る」 こんな、意味になると思います。


「若能常誦此陀羅尼者従無始来五無間等一切罪障悉皆消滅・・・」(若し能く常にこの陀羅尼を誦する者は、無始より来たる五無間等の一切罪障は悉(ことごと)く消滅す・・・)など、述べられています。この解釈をもう少し詳しく分析してみます。
 
 
陀羅尼=真言のこと

 
無始より来たる=はるかな原始の昔から、人類発祥前のはるかに昔から

 
五無間等の一切罪障=五無間の罪とは、五種の最も重い罪で、一般には、父を殺すこと、母を殺すこと、阿羅漢(あらかん)を殺すこと、僧の和合を破ること、仏身を傷つけることをいい、一つでも犯せば
無間地獄(むけんじごく)に落ちると説かれています。この意味は、・最も重い罪から、軽い罪までの一切の罪の因縁のことになります。

 
これらを踏まえて、意味にすると「もしも、普段から頻繁に、この真言を唱えていれば、はるかな原始の昔から現代までの犯してきた罪も、その因縁も一切消滅してなくなります。」

 
もちろん、これには、今生の生まれてから現在までの罪障も含まれていますから、潜在意識の膨大な記憶もきれいに浄化される!ことになります。やはり、 能望の実践=虚空蔵求聞持法はすぐれものです。

 
原始時代や戦国時代など、私たちの先祖は何をしたのかわかりません。もしも、残酷な罪を犯した記憶が残っていれば、私達の責任ではないので、困ります。ニュースなどで凶悪な事件がありますが、前世の因縁を感じることもありますから、浄化は大切だと思います。私は、能力開発には潜在意識の浄化が一番大切なことで、どうしても、マナ識の過去の記憶が邪魔をしてブロックしているので多くの人が挫折してしまうのです。と、言ってきました。

 
ですから、長年の経験からも、潜在意識の浄化には、能望の実践が最も効果的です。と推奨してきたのです。空海の教え通りの浄化の効果があれば、心強いですね。以前に、「虚空蔵の真言」と「能望」の意識レベルを測ってみたら、同じものなのに、200以上も「能望」の意識レベルが高い結果は紹介しました。

 
これは、オーリングやキネシでも測定したので、確かだと思います。素晴らしい「虚空蔵の真言」なのに、修行僧が行っている求聞持法(くもんじほう)には、色々な縛りがありすぎます。余計な決まりや過度な縛りは、マイナスになります。この規則通りに求聞持法(くもんじほう)に取り組めば、半数の人が死んでしまうそうです。

 
例えば、100人の人が取り組めば、50人の人が挫折するのではなく、命がなくなり死んでしまうのです。これは、本末転倒で、人の命を生かすための修行なのに、命が奪われるのですから、宇宙の法則から逸脱しています。お釈迦様も、空海も、そんな馬鹿げた修行を奨励するはずもなく、求聞持法の取り組みで死人が出るとは夢にも思っていないと思います。

 
空海が死んでから真言宗は、30以上にも分かれていますから、いかに人間とは意見の対立があり、いい加減なものか?空海が知れば、嘆き悲しむと思います。


真言宗の各派、(  )内は総本山


高野山真言宗(和歌山・高野山

東寺真言宗真言宗東寺派(京都・東寺)

新義真言宗(京都・根来寺

真言宗智山派(京都・智積院

真言宗豊山派(奈良・長谷寺

真言宗醍醐派(京都・醍醐寺

真言宗須磨寺派須磨寺

真言三宝宗清澄寺

真言宗中山寺派中山寺

信貴山真言宗朝護孫子寺

真言律宗西大寺

真言宗善通寺派善通寺

真言宗御室(おむろ)派(仁和寺

真言宗泉涌寺(せんにゅうじ)派(泉涌寺

真言宗大覚寺派大覚寺

真言宗山階(やましな)派(勧修寺)

真言宗室生寺派室生寺

などなど・・・これ以外にも、たくさんの宗派があります。空海のありがたい教えも、人が違うとそれぞれの解釈も違ってきて、それぞれ分かれてしまうのです。仏教の中でも、まともに思われている真言宗でも、このような状態ですから、どの宗派も似たようなものです。


真言の実践を最初に空海が取り組んだ時には、厳しい決まりごとや縛りなどは、なかったはずです。少なくとも、実践した人の半数が死ぬほどの異常さはなかったと思います。そんなものを空海が多くの弟子に勧めるはずがありません。

 
後世の真言宗の幹部が、威厳を保つために、誰もが簡単には実践させないように、分けのわからない規則や縛りを加えたものと思われます。そして、おまけに門外不出の秘伝中の秘伝であり、秘蔵の奥義にして封印してしまったのです。それは、誰もが空海のように能力が高まったら困るからです。

 
自分達だけが独占して、自分達だけが能力を高めていたのです。その間の1000年間は、真言宗の一部の幹部だけが実践してきたのですから、空海が知ったら激怒して正式の方法では挫折して、とてもできなかったからです。

 
多くの体験談も頂き、その効果も出ておりますので、くだらない規則や縛りは、本当にでたらめなものだと思っております。「虚空蔵の真言」と「能望」は同じものなのに、意識レベルは、「能望」の方がはるかに高いのですから、不必要な縛りがいかに本物をだめにするか!意識のレベルからもわかります。

 
般若心経を唱えるには余計な縛りはありません。宗派を越えて、読んだり書いたり自由にできます。般若心経の意識のレベルは900以上もあります。もしも、般若心経に、余計な縛りをつけたら、その意識レベルは200以上も下がると思います。ちなみに能望は自由に唱えられますから、900以上もあります。
 
 
「虚空蔵の真言」も、誰もができる自由な方法で実践すれば、能望と同じものですから、900をはるかに越えて、多くの人に普及すると思います。密教には、様々な真言がありますが、この求聞持法だけが、日本に古来からありますので、真言とは別格なので、私は勝手に「能望」と名前をつけました。

 
私は、真言宗を布教するつもりもないし、単なる能力開発の方法として、真言から「能望」と名をつけたのです。唱えるだけですから、難しい作法も教義も何もありません。求聞持法は、千の能力が開花すると言われております。つまり、人間の持つあらゆる能力が開花するのです。

 
この行は右脳の細胞を目覚めさせるのです。というより、もっと深い所にある間脳を目覚めさせるのです。と、七田先生が本にも書いてあります。能力開発で一番大切なことは、声に出して唱えることです。暗唱の振動音が脳の腔の中に響き、脳の深い所に隠れていた秘密の振動音を持つところと、暗唱の振動音が共鳴して奇跡が起こるのです。

 
音の共鳴が脳の深層の回路を開くのです。これは、松果体の振動の事です。空海は「いくら経典を読んでもだめ、論じてもだめ、ひたすら行すること。つまり真言を唱え続けることが大切」と説きました。「虚空」とは無量の意味があり、広大無辺の福徳・知恵の功徳を蔵する虚空菩薩(梵名アーカーシャガルバ)が支配しているところとなっております。ですから、虚空菩薩を意識して能望を実践して下さい。