六根清浄 M3001

六根清浄


「ありがとうございますノート」という小冊子を頂きました。その中の文章を抜粋します。

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神さまと自分との交流というのは、内部との交流なのです。外部(周 り・環境)に囚われると、内部との交流がおろそかになるのです。外部 のマイナスが、自分の不幸の原因では無いのです。外部のマイナスに 囚われて、内部(神さま)との交流が無くなるから、不幸な状態に陥るの です。

 
一枚の葉の立場から考察してみると、自分の周りの葉が、生き活きと輝いている時は、自分も含めて、根幹としっかりと繋がっていて、密に交流している時です。こういう時は、外部に囚われることも無く、自然 に内部との交流が密になっているのです。ところが周りの葉が枯れ始 めて、マイナスの姿を呈する時は、自分も同じようにマイナスの状態に 陥っているものです。

 
何故なら自分達を支えている小枝が、根幹から切 り離されたり、自分達全体が根幹との交流をストップしているからです。神さまからの本当の助けは、内部から湧き出て来るものです。人とい うのは、井戸のようなものです。自分を深く掘り下げて、湧き出て来る水 をどんどん汲み出せば、新しい清水(神さまの助け)は無限に湧き出て 来るのです。

 
自分のすべてを与えて与えて与え尽くせば、神さまと一体 化するのです。他に頼るということは、外から井戸に水を入れるようなものです。その水もやがては腐り、清水も湧き出て来なくなるのです。本心開発の為の本当の助けを受けようとすることが、何よりも大切な心構 えなのです。

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この本心というのは、自分の内部の『命の源流』であり、宇宙の根源のエネルギーのことです。この内部の本心は心の本流でもあり、フローの状態に密接に関連しているのです。現代人は、内部との交流が寸断されています。内部と切 り離されているから、七難八苦が起きているのです。


<なぜ誰もが宇宙の根源のエネルギーの恩恵を受けられないのか?>

 
歴史上の聖人や偉業を成し遂げた大人物のほとんどは、この宇宙の根源のエネルギーにつながった人で、つながることができたから偉業を達成できたのです。そこまで至らなくとも、ほんの少しでも流れに乗ることを経験できたら、そこから心を開き、益々進化してゆくので人生は大きく好転して行きます。

 
人間も生命ですからすべての人が宇宙の根源のエネルギーにつながっているのですが、成長する過程で、そのつながりを遮断し、邪魔をするプログラムができてしまうのです。大多数の人は無限の叡智、無尽蔵の富、無限のパワー、無限の繁栄などの天恵が受けられない状態になってしまうのです。

 
その邪魔をしているのは、過去の記憶やエゴなどの邪気になります。これは、習慣や固定観念など、潜在意識(マナ識)に生まれてこのかたインプットしてきたプログラムになります。それらを浄化して本来の純粋な心になる事がもっとも大切なことになるのです。

 
六根清浄!とは、そのための祈りの言葉なのです。心を浄化すると意識レベル=エネルギーレベルを高かめることにもなります。高いエネルギーは低いエネルギーを取り込んで溶かして、協力者にしてしまいます。

 
例えば、松下幸之助氏は、自分の心を純粋にするために・・・、素直や感謝を深めるために真剣になり、何十年もの歳月を費やしております。毎朝、1時間から2時間も「感謝」を深めるために瞑想をされて、
ある時は「素直」になるために一日中、素直の「行」を考えていた!
というエピソードもあります。

 
松下さんには松下産業の創成期に20年間も、高野山真言宗の高僧である加藤大観氏が相談役(参謀)としてついていました。松下さんには、自分の命よりも大切に思っていた一人息子が生まれて半年余りで亡くなった悲しい体験があります。人生における最大の不幸を体験し、絶望の果てに高野山に足が向き、加藤大観氏に一喝を入れられて我に返り!・・・という経緯(いきさつ)があるのですが。

 
加藤大観氏は20年間も松下さんを精神面で指導され、高野山真言宗の真髄を伝授し、つまり、空海が奇跡の偉業を成し遂げた原動力を、松下幸之助と松下産業という実業を通じて具現化したようなものです。それは、宇宙の根源のエネルギーとつながることが、無限の叡智、無尽蔵の富、無限のパワー、無限の繁栄に結びつく!という加藤大観氏の教えを、松下さんは、20年間の実践の中でしっかりと自分に植えつけられて、肝に銘じて実践されたのです。

 
加藤大観氏の教えを肝に銘じていたからこそ、素直や感謝を深めるエピソードが残っているのです。松下氏は経営の神様と現在でも尊敬されていますが、彼の目的は、社会の繁栄のために、宇宙の根源のエネルギーにつながることですから、一般の会社の経営手法とは、全くかけ離れたものになります。ですから、実業界では誰にも理解されなかったのです。

 
社員に対する愛・お客さまに対する愛・取引先への愛・社会に対する愛・国を思う愛・・・・。経営の神様が実践した慈愛。後から考えてみれば、それこそが世界の松下になった答えであり、原動力だったのですが、恐らく現代でもほとんどの経営者は理解に苦しむことと思います。

 
松下さんが言っている、自分の内面の「宇宙の根源の力」につながることが何よりも大切なことですから、外しか見ることのない現代人には理解不能なのです。加藤大観氏は真言宗の高僧でしたから、当然の如く空海が唐から持ち込んだマンダラにも精通され、マンダラのパワーで数多(あまた)の苦境を乗り切ったことも確信できます。

 
名参謀と言えば「徳川家康名参謀の天海あり!」という言葉があります。戦国時代の三英傑は、織田信長豊臣秀吉、そして、徳川家康の三人になりますが、この中で参謀が僧侶だったのは徳川家康だけです。

 
織田信長は自ら「第六天魔王」と称し、家臣達には自分を神として崇めるよう強要しましたから、参謀の意見など聞くどころではありません。撤退した合理主義で、現代の西洋の強欲資本主義的な経営方針
と通づるものがあります。ですから、現代の弱肉強食の競争原理の社会の中で勝ち抜いて行くには、織田信長のような生き方が理想像であり、現代でも英雄として、多くの人に指示されているのです。

 
誰もが知っての通り、織田信長は参謀は持たず家来の明智光秀に殺されました。自分の子供達も、家来の豊臣秀吉にうまく利用され、あれだけ勢いのあった織田家は滅亡しています。豊臣秀吉には黒田長政などの軍師や名参謀がいましたが、猜疑心が強いために優秀な人材を自分から遠ざけてしまい、豊臣政権は2代目で滅んでいます。

 
結局、何代にも渡って繁栄したのは参謀に僧侶をつけた徳川家康でした。天下を取るだけではなく、何代にも渡って末永く繁栄する本当の
成功法を僧侶が知っていたことになります。もしも、織田信長豊臣秀吉が参謀に僧侶がついていたら、その僧侶の意見を素直に聞くか否かも問題ですが、歴史は変わっていたのかもしれません。

 
松下幸之助氏は、偶然のめぐり合わせもありますが、絶望のはてに高野山に行ったのは正解だったのです。彼の息子さんが導いてくれたのかも知れません。「松下幸之助加藤大観あり、そして、徳川家康に天海あり!」ということになります。

 
戦国時代も、現代も変わらない成功して繁栄するための普遍的な法則があるのです。フローは禅からの由来があります。松下幸之助氏もフローの実践者である!という説もありますが、フローの第一番目の条件に、「自分が素直になる!」というのがありますから、この説は真実であり、確信が持てます。



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