脳に悪い7つの習慣 M8011

脳に悪い7つの習慣




『脳に悪い7つの習慣』という本が目に止まりました。『脳に悪い7つの習慣』というタイトルからして、飲酒、たばこ、ギャンブルなどが取り上げそうですが、この本の値段が777円になっていて、なにやら意味ありげで、松下電器の七つの事業所に七龍神と微妙にも関連していそうです。

 

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脳は気持ちや生活習慣で、その働きがよくも悪くもなる。この事実を知らないばかりに、脳力を後退させるのはもったいない。


脳に悪い習慣とは、「興味がない」と物事を避けることが多い、「嫌だ」「疲れた」とグチを言う、言われたことをコツコツやる、常に効率を考えている、やりたくないのに我慢して勉強する、スポーツや絵などの趣味がない、めったに人をほめない、の7つ。これらをやめるだけで頭の働きが倍増する理由を、脳のしくみからわかりやすく解説。



第1章 脳に悪い習慣1-「興味がない」と物事を避けることが多い


第2章 脳に悪い習慣2-「嫌だ」「疲れた」とグチを言う


第3章 脳に悪い習慣3-言われたことをコツコツやる


第4章 脳に悪い習慣4-常に効率を考えている


第5章 脳に悪い習慣5-やりたくないのに、我慢して勉強する


第6章 脳に悪い習慣6-スポーツや絵などの趣味がない


第7章 脳に悪い習慣7-めったに人をほめない

 
本のタイトルはマイナスですが、これは現代人が反応してたくさん売れることを意図したタイトルのようにも思います。私は七つの封印、七つの龍神から、七の数字に反応しました。言われたことをコツコツやるとか、常に効率を考えているのは、つまり、常に効率を考えながら言われたことをコツコツやるタイプは、現代社会では素晴らしい人材なのですが、これが脳に悪いとは?

 
私も以前に本屋さんで手に取ったことがありましたが、本のタイトルや、中味の章題を見ただけで、脳はわがままだな?という印象を受けた記憶があります。もっとじっくりと読んでおけば良かったのですが、その時は目的が違っていたので、買う気にもなれず、軽く流してしまいました。

 
さて、 この本の著者は、競泳の北島康介選手に勝負に勝つための「勝負脳」について講義し、五輪連覇を実現させたことでも知られる林成之・日大大学院教授となっています。冬季五輪でも、この教授の指導が役に立ちそうですね。特に金メダルを有望視されているスケートの真央ちゃんは、子供の時の天真爛漫さがなくなり、実力の半分も出せていない状態にあるようです。

 
どんなに一流選手でも、ここ一番という時に持てる力を出し切れなくて残念な結果に終わってしまうケースが多く見られます。周りには専門家がたくさんいるのですから、何とかしてあげなければ、いくら技術を磨いても、肝心なのは心の状態ですから、ガラスの心臓のままで出場させるのはかわいそうです。この教授には、どんな状態でも最大限の力を発揮できる秘訣を真央ちゃんや日本の選手にも伝授してもらいたいものです。

 
先日のボクシングのタイトル戦でもチャンピオンが必要以上に緊張したために、それに反して落ち着いていた挑戦に負けてしまいました。もう少し冷静になれば、イチロー選手の実況中継のように自分を傍観することができたら、勝敗の行方は違っていたかも知れません。

 
いざ鎌倉!人生の晴れ舞台!ここ一番という本番に!この時こそ、最大限の力を発揮できるのは脳よりも、胆力が大切だと確信できます。心や頭の中を無にするのです。自分をできるだけ殺して自我を無くしてしまう滅私です。自分の意識があるから迷うのです。自分の意識を臍下丹田の一点に向けて、今の一瞬に生きるのです。脳には意識は何もなくゼロの状態です。

 
思考は過去も未来もない思考停止の状態です。そこには、宇宙の根源の力があり、無限のパワーが最大限の力の何倍もの力を引き出し奇跡が起きるのです。火事の時に、咄嗟におばあさんが100キロ以上もあるタンスを担いでしまう!という現象が起きます。

 
筋力も、脳力も、人間は本来持っている力の10倍以上のパワーを、いざという時に発揮できるのです。それは、臍下丹田、胆力、龍のエネルギー、宇宙の根源の力など、心の奥の偉大なパワーに至るためには深い感謝や素直な気持ちが大切になってくるのです。


『脳に悪い7つの習慣』の本では、ゲームやドリルなどの「“脳トレ”を行う必要はありません」と言い切っています。「脳の働きは気持ちや生活習慣で良くも悪くもなる」のであり、本書に挙げる7つの〈脳に悪い習慣〉を「やめれば、脳のパフォーマンスを上げられる」と説いております。

 
今まで良かれと思っていたことが、脳の働きを悪くしている!ということですから、現代社会の効率一辺倒の競争社会は、脳の機能を阻害して、脳の働きを悪くしている!ということになります。

 
最近ビジネスの世界で主流となっている考え方自体が、脳の機能を阻害しているということ。「自分さえよければいい」いう考え方が自己報酬神経群の機能を阻害する、嫌いなものを避けて生きる姿勢が理解力や思考力、記憶力を妨げるなど、興味深い事実がいくつも示されています。


「貢献心」を磨くことは、実は脳の自己報酬神経群の機能と密接にかかわります。「他者の役に立ちたい」「社会に貢献できるのは、自分にとってすばらしいことだ」と思うことは、脳が思考する力をも高めるのです。このような書評もありますので、他者の役に立ち、社会に
貢献することを第一に考えていた松下さんとの共通点があります。

 
嫌いなものを避けて生きる姿勢が理解力や思考力、記憶力を妨げる!とは、感謝の気持ちを持つと嫌いなものへの味方が変わってきます。嫌いなものも人も見方を変えて、違う視点になれば受け入れやすくなり、感謝の深まりも変わってきます。

 
感謝を深めて素直になれないから、嫌いなものを避けてしまうのです。現代人は、西洋の合理主義に洗脳されて、他人への思いやり、感謝を深める、素直になる!ということを避けるようになり、これらの感情は、勉強にも仕事にも何の利益にもならないので、毛嫌いをしている人もおります。

 
けれども、「自分さえよければいい」という考えは脳の働きを阻害して思考力の低下につながるのです。自己満足と常に効率を考えている西洋の合理主義は益々理解力や思考力、記憶力を妨げる!ことになります。やはり、脳科学の最先端の分析からも、松下さんは正しい考えで生きていたことがわかります。

 
脳に悪い7つの習慣のうち、いくつかを止めるだけでも、脳の働きは倍増するそうです。タイトルは「悪い習慣」なのですが、裏を返せば「良い習慣」についての説明の本でもあります。脳の働きを良くする条件は成功者への行動の指針にもなります。日本に古来からある「和の精神」が脳の機能を高めるのです。

 
神経細胞は「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」の3つの本能を持ち、この3つの本能に逆らわないように脳を働かせると脳力を最大限に引き出せるそうです。ヒューレン博士は、日本人は世界を救う特別な役割を担っている!と、彼の本に書いています。松下幸之助氏の様な考え方が世界を救うのです。競争よりも共生を、日本人の脳は望んでいるのです。