膨大な数の過去の記憶 M8421

膨大な数の過去の記憶



私の学習塾の生徒だった子が、精神的に弱いところがあるので、たびたび私のところに相談に来るのですが、その子が送ってくれたメールを紹介します。内向的な人で、対人関係や仕事上のトラブルのある人にも参考になると思います。

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先日お伺いして、お話したことを文面で表したいと思います。


良い報告・・・一つ目は、会社で表彰されたこと。


3月に人助けをしたのですが、そんなことも忘れていた1ケ月半経った頃に、僕が助けた方が会社にお礼の連絡をくれたそうで、表彰される運びとなりました。当たり前のことをしただけで、特に表彰されることではないと思っているのですが、入社して3年が経過し自分のやってきたことが間違ってはいなかったと思いました。


良い報告・・・二つ目は、過去の忌まわしい記憶を浄化できたこと。


辛い体験をして辞めた以前の職場。何故かまた仕事に行かないといけない事になり、ストレスとプレッシャーを感じ、目が覚めると「ああ、夢か・・・」ということが何度かありました。そこでふと考えたのが、4年前の自分より現在の自分は成長している。だから、当時の傷ついていた自分を目の前に再現させて、現在の自分が抱きしめてあげれば良いと思いました。

 
その通りに行うと、何故か涙が自然と流れました。以後、その様な夢を見ることは無くなり、悪い妄想をすることもなくなりました。この過去の自分をイメージで再現させ、現在の自分が抱きしめてあげると言う方法は、誰から聞いた方法でもありません。

 
先生が「過去ー現在ー未来と思考ー言葉ー行動」が連動していると言っていたことや、気や右脳の本を読んだ事、そして前日見たドラマで女優の檀れいさんが、過去の記憶を慈しむ様に両手でたおやかに抱きしめるというシーンを見たこと、こういう種々の要素が影響してこの方法に至ったのだと思います。

 
結果的に、スクリーンに映っている現実を変えようとするのではなく、根源である映写機のフィルムの部分から変えることが出来ました。自分が自分を救ってあげる。そんな不思議な体験をしました。
 

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報告のメールありがとうございました。彼は、性格はまじめですから、向学心もあり学業成績は、問題はないのですが、内向的な性格なので、どの職場に行っても、対人関係で、問題が起きてしまいます。それでも、何か問題が起きるたびに私のところに来て、相談をしておりました。

 
心身ともに最悪の頃はどうなることかと思いましたが、色々な壁を乗り越えてくれました。彼の話を聞いて、最近は、そうだ。そうです。そのとうりです。という相槌を打てるようになってきたので、もう心配はないと思っています。石の上にも3年という言葉がありますが、彼の3〜4年前の状態から見ると、現在は見違えるほどの進歩です。


>そこでふと考えたのが、4年前の自分より現在の自分は
>成長している。だから、当時の傷ついていた自分を
>目の前に再現させて、現在の自分が抱きしめてあげれば
>良いと思いました。


これは素晴らしい実践です。彼はこの話をしている時は涙ぐんでいましたから、心から嬉しかったのでしょう。4年前の自分より現在の自分は成長している。だから、当時の傷ついていた自分を再現しても、現代の自分は冷静な目で見ることができるので、パニックにはならない
のです。

 
このところがポイントです。内向的な人の多くは、古傷に触れたくないので、蓋(ふた)をしてしまうのです。心の古傷に蓋(ふた)をして封印をしても、それは心の中に閉じ込めただけで、クリアな状態に浄化した分けではありません。自分は蓋(ふた)をしたつもりでいても、ここ一番という肝心な時に、あるいは無意識の状態の時に過去の記憶として出てくるのです。

 
ハワイの秘法でも、膨大な数の過去の記憶が常に自分の思考を支配している!という説明もあるように、非常に厄介なのです。ここ一番の時に過去の忌まわしい記憶がよみがえってくると頭はパニック状態になり、行動はストップしてしまいます。ストレスのホルモンが出まくり、すべての機能も停止状態になります。そして、無意識の状態の時は、主に夢の中ですから、自分の意思ではどうにもならないのです。

 
心はいつも暗くて曇った状態になり、目の前の現実にも同じようなネガティブな現象が現れるのです。これは、特別な話ではなく、一般の人にも言えることです。人間関係、健康の問題、お金の問題、仕事上の問題・・・など、心の中にある過去のマイナスが邪魔をしているのです。

 
例えば、人間関係で問題を起こす人は、どこの会社に行っても同じようなトラブルを起こしてしまうのです。人とのトラブルがちな人、病気がちな人、金銭トラブルがちな人、と、「○○がち」な人と言うのは過去の記憶の奴隷状態=マナ識の支配下にあり、同じ過(あやま)ちを繰返してしまうのです。

 
「懲りない面々」という小説がありましたが、何度も何度もおなじ罪を犯して刑務所に入る!という人間の過去の記憶の奴隷状態の典型的パターンをみごとに表現しています。


>結果的に、スクリーンに映っている現実を変えようとするの
>ではなく、根源である映写機のフィルムの部分から変えることが
>出来ました。

 
そうです。根源のフィルムの部分を変えないとスクリーンに映っている現実を変えることはできないのです。多くの人はスクリーンに映っている現実を必死で変えようとしてスクリーンを破ろうとしているだけで、根源のフィルムには気づいていないのかもしれません。彼が体現できた根源のフィルムを変える方法を何度も読んで参考にしてください。