「清浄」 M7421

 「清浄」





臍下の一点⇒原子⇒原子の中心⇒原子核⇒電子の中心⇒六徳の中心⇒虚空の中心、と、虚空の中心まで、意識を集中しました。虚空とは宇宙のことですから、宇宙の中心に意識を集中して、宇宙と一体化するイメージもできます。10のマイナス33乗の、素粒子にも満たないサイズの宇宙の種の中に宇宙のすべてが納まっているのですから、そのサイズに比べたら、虚空のサイズの10のマイナス20乗は、はるかに大きなサイズになります。

 
微細な虚空でも、宇宙の種に比べたら10兆倍も大きいのですから、宇宙がすっぽり納まっても不思議ではありません。そして、虚空の次は、「清浄」になります。これも同じように、意識が清浄の中心に至ることをイメージします。清浄の意味合いとしては、次の段階では、さらに次元が高くなるので、ここで、心をクリアで純粋にしなさい!それでないと次の領域には進めないよ!というメッセージにも取れます。

 
自分の心は純粋そのもので、いつもクリアで、無心の状態です。と、意識するのです。再度、意識を臍下の一点にしずめて、全身の力を抜いて、リラックスしてもOKです。チョプラ博士は、思考と思考の間に沈黙という「間」(いわゆる無心の状態)に入ること。を「富と宇宙と心の法則」という本で説明しています。

 
思考に邪魔されないこの沈黙の「間」は、個人の意識と宇宙の意識を交流させる窓であり、変化を作り出す渦巻きなのである。この沈黙のなかで、明確な目標を果たすための意思をしっかり固めること。求める結果に対する執着を捨てること。結果をあまりに追い求めたり結果に執着していまうと、この「間」から出てしまうことになる。と、この本で、説明していますから、この「清浄」も、沈黙という「間」(いわゆる無心の状態)と類似しています。

 
六根清浄(ろっこん-しょうじょう)という言葉がありますが、六根の執着を断ち、清浄な精神を所有する!という意味で、神聖なお山に登るときの掛け声にもなっています。人の感覚を起こさせる器官は、眼・耳・鼻・舌・身です。これを五根といいます。これらの器官から得られる情報により、いろいろな思いが生まれます。

 
この思い(意)を五根に加えて六根と呼びます。そして五根それぞれが起こすさまざまの欲望を、断ち切って清らかな心(意)を得たい、と願う言葉が六根清浄です。山に入り修行する人達は、日常生活で汚れた六根を、清らかな六根に近づけるため、六根清浄の言葉を繰り返し唱えながら登ります。 「清浄」は、このような意図があり、ミクロの命数にあるのでしょう。

 
さらに、次元の高い、阿頼耶(あらや)→ 阿摩羅(あまら)→
涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)の中心に意識を至ることをイメージ
します。阿頼耶(あらや)や阿摩羅(あまら)は、阿頼耶識、阿摩羅識と心の深層意識になります。ミクロの命数の最後の部分、つまり、涅槃寂静の前に、これらの深層意識を持ってくるのはどうしてなのか?何かを意図しているのか?と、当時は非常に頭を悩ませました。

 
そして、心の三層構造は、末那識⇒阿頼耶識⇒阿摩羅識となっているのに、ここには、エゴのマナ識がありません。ミクロの命数には、この末那識(マナ識)がないので、非常に意味ありげなのです。潜在意識のマナ識は、自分のことしか考えないエゴと煩悩のかたまりです。ですから、願望の達成や、やりたいことなどすべての行動の邪魔をしているのです。六根から生じるざまざまな欲望と煩悩そのものが末那識(マナ識)なのです。

 
ここには、六根清浄(ろっこん-しょうじょう)のためにも、末那識(マナ識)よりも「清浄」にしたのかも知れません。人間は生まれた時は、純粋そのものですから、エゴも煩悩も心の垢はなかったのです。本来は、純粋そのものですから「清浄」にしたのでしょう。

 
ミクロの命数とは。数学的には、六徳⇒虚空⇒清浄⇒阿頼耶⇒阿摩羅⇒涅槃寂静(スパイラル)と、それぞれ、10のマイナス19乗⇒20乗⇒21乗⇒22乗⇒23乗⇒24乗という極微の数の単位になります。数の単位のことは命数と呼ばれています。

 
私は、高度な文明の叡智が、後世の人々に託した、「心を深める」ためのメッセージではないか?と思ったのです。そのあたりの経緯は書いてありますので、興味のある人は読んでください。そして、最後に最終の涅槃寂静の中心に至ります。ところが、これで、おしまい、と思っていたのすが、ガイヤの法則の本には、「あなたがたから見れば、この意識次元は全知全能に見えるかも知れない。しかし、私はまだこれ以上の宇宙次元があることを知っている」と、シュメールの最高神官が語っているのです。

 
その文章を読んで、例のインフレーション理論を思い出したのです。宇宙の始まりでは、時間も空間もエネルギーもない無の状態に突然、10のマイナス33乗cmと、素粒子にも満たないサイズの宇宙の種が出現しました。その種がなんらかのきっかけでインフレーション(急膨張)を起こし、やがて1cmを超えた時点で膨張にストップがかかり、急激に冷却された真空エネルギーは熱エネルギーに転化され、大爆発(ビッグバン)を起こしました。そして、涅槃寂静から、宇宙の種の領域に意識を至らせたのです。