百福⇒千福⇒万福  M232−2

“百福⇒千福⇒万福”  




福と言えば、日清食品の創業者、安藤百福(ももふく)さんが96歳で、亡くなられたという、ニュースが、新年早々ありました。


この方は、幼い頃に両親を亡くし、様々な苦境を乗り越えた方です。


安藤百福(ももふく)さんは、実名で、日本で初めての即席めんを発明し、さらに、カップヌードルも、世に出した人です。


カップヌードルは、世界で一日10億食も食べられているそうですから、すごい発明品です。


幼い頃に両親を亡くし、繊維問屋を営む祖父母のもとで育った百福(ももふく)さんですから、様々な苦境を乗り越え、百福という名前の通り、後半の人生で、天から、百の福が与えられたのだと思います。


お湯をかけるだけで食べられるチキンラーメンを、「魔法のラーメン」と呼んだ。


「ひらめきは執念から生まれる」。


即席めんを「世界食」に育てた独創的な発想と情熱は、最後まで衰えなかった。


「大衆の声こそ神の声であり、天を動かすことができる」。


日清食品のホームページに寄せた年頭所感で、安藤さんは「企業在人 成業在天」という言葉を紹介した。


安藤百福(ももふく)さんは、その名の通り、多くの福を招き、96歳まで健康で、長生きしたのですから、福寿でありました。


チキンラーメン開発への道は、昭和32年(1957年)、それまでの事業の一切を失い、48歳にして、残ったのは池田市の自宅だけだったのです。


「ドンブリと著さえあればどこでも食べられるラーメン」という発想から、
自宅の裏庭で研究開発を進めたのです。


ワンタッチでお湯をかけるだけで食べられる究極のラーメンは、スープをめんにしみ込ませる点にありました。


めんにスープを練り込んだり、着味をしたり、多くの実験をくり返して着味の方がいいとの結論に到達するまでには、多くの壁がありました。


さらに、長期間の保存が最大の関門だったのです。


ある時、奥さんがてんぷらを揚げているのを見て、閃いて、油で揚げれば水分が飛んで保存性がよくなる『瞬間油熱乾燥法』の発見にいたりました。


めんを油で揚げると、めんの内部から水分が蒸発し、細かい穴のあいた多孔質になり、熱湯を注ぐと多孔質部に湯がしみこんで短時間に元に戻るが、これだけでは、まともな味にはなりません。


スープの塩分が強すぎると、めんがボロボロになる。安定した品質のチキンエキスの抽出や配合するスパイスの種類や醤油とチキンエキスの配合比率など、一つ一つ手作業で確認していく気の遠くなるような実験が繰り返されたのです。


これらの課題や難問を一つ一つ克服し、日本で最初のインスタントラーメンが百福さんの自宅の裏庭の物置小屋で、完成したのです。


福さんのはるか上を行く福という言葉が入っておりますが、この時期に、シンクロしていますね。


百福⇒千福⇒万福と、福はいくらあってもいいですね。


2007年は福の多き年にしましょう。