六つの栄光ある美徳 M364

六つの栄光ある美徳

  

「本当の幸福を得るための六つの条件」

 
六徳は、一般的に(礼、仁、信、義、勇、知)と思っていましたが、
仏教思想の六波羅蜜(ろくはらみつ)が、「六つの栄光ある美徳」と
なっておりました。

  
儒教と仏教の融合は、ダブルの力になりますから、さらにパワーが
UPすることと思います。

 
命数をイメージするときは、六徳には、このような意味が含まれて
いるとの認識を持ってイメージしてください。 

 
それでは、六波羅蜜(ろくはらみつ)の説明をします。


この意味は、辞書では、菩薩(ぼさつ)が涅槃(ねはん)に至るための
六つの徳目
!、と、なっております。

 
涅槃寂静の涅槃です。菩薩(ぼさつ)出なくとも、私たちでも可能なのです。

 
仏教の思想ですから、日本では、昔から言われている当たり前の
ことなのですが、再度、確認のために、読んでください。

 
その六つとは、「布施」(ふせ)、「持戒」(じかい)、「忍辱」(にんにく)、「精進」(しょうじん)、「禅定」(ぜんじょう)、「智慧」(ちえ)になります。

 
これらが、人間性を高める為の六つの栄光ある美徳です。

 
最初の「布施(ふせ)」ですが、これは、人を助け世のために尽くすこと 、人のために労を惜しみなく善いことをする行為です。


「布施」と言う地名や人名がありますが、良い名前ですね。

 
お布施、というお坊さんに支払うお「金」がありますが、このお布施も含まれますが、さらに深い意味があるようです。

 
布施(ふせ)には、有形と無形のものがあります。有形のものを財施と言い、お金や品物などを施すことです。


 

          • 「無形のもの」--------


知識や教えなどの「法施」

明るく優しい顔で接する「眼施・顔施」

温かい言葉をかける「言施」

恐怖心を取り除き穏やかな心を与える「無畏施

何かをお手伝いする「身施

善い行いをほめる「心施」などがあります。

 

どんな人にも、明るく優しい顔で接して、温かい言葉をかけるには
プライドやこだわりがあり勇気が必要です。

 
顔つきや態度でも、温かい思いやりを与えることが大切なことで、施すこと、与える行為を通じて、自分がこだわり、 とらわれていることから離れられるので、この布施(ふせ)が、一番最初にあるような気がします。

 
我やプライドが強いと、布施(ふせ)はできませんね。


次に「持戒(じかい)」です。 人としてやってはいけない事はやらないことで、つつしむことです。

 
自分勝手に生きるのではなく、互いに相手のことを考えながら、仲良くゆずりあっていく生き方です。

 
ルールを守った生き方で、人間らしく生活することです。


三番目は、「忍辱(にんにく)」で、困難に耐えしのぶことです。

 
悲しいことや辛いことがあっても、落ち込まないで頑張ることです。
物事の本質をしっかりとおさえて、時には犠牲的精神を持って困難に耐えることです。


4番目は、「精進(しょうじん)」で、一生懸命はげみ努力を続ける
こと です。

  
最善をつくして努力すること。良い結果が得られても、それにおごらず、さらに向上心を持って継続することです。これは、説明不要ですね。


5番目は、「禅定(ぜんじょう)」です。心静かに自分を見つめること。心を静めることです。

 
心を落ち着けて動揺しないこと。どんな場面でも心を平静に保ち、
雰囲気に流されないことです。

 
不安に駆られていつも何かに怯えているのが現代人の姿です。
何か現象が起きると心が動揺して、雰囲気に流され、ふらふらするのです。腹が据わっていないのです。胆力がないのです。

 
大人のイライラが子供達に伝わり、子供たちも精神が不安定になって
いるのです。

 
臍下丹田に意識を沈めることです。心を落ち着き動揺しなくなると、
自尊心が深まります。

 
自分の中に、本物の自分がいて、蛇から龍になるのですから、自尊心が深まり、物事に動揺しなくなります。
 
 
六番目は「智慧(ちえ)」です。 
  
 
お釈迦様は、苦は私の外にあるのではない自己中心な我執にあるのだと説かれました=煩悩

  
自己中心の心はものの本当のありかたに、無知であると説かれました。

 
この我=煩悩=エゴに支配されていることを無知とか無明といいます。

 
お釈迦様も、キリストも、空海も、我=煩悩=エゴからの支配から、
つまり、無知=無明の暗黒の世界から、智慧=光明の世界へ、
私達を導くためにこの世に出現したのです。

 
現代は、西洋の思想に支配された、無知=無明の暗黒の世界です。
私達日本人が、智慧=光明の世界へ世界の人々を導くのです。

  

          • お釈迦様の最初の説法----

    
苦諦=苦の原因は煩悩である
    
集諦=苦を招き集めるものは煩悩である
    
滅諦=苦を滅した状態所謂真理
    
道諦=道を求めなさいとあきらかにされた

    

        • 道とは八正道です------

    
正見=正しくものを見なさい
    
正思惟=正しい考え方
    
正語=悪口・妄語・綺語・両舌を離れた正しい言語
    
正業=正しい行為
    
正命=正しい生活
    
正精進=正しい努力
    
正念=正しい志向
    
正定=正しい精神統一
            

 
真理を見きわめ、真実の認識力を得ること。人は誰でも生まれ
ながらにして仏様と同様の心を持っています。

 
欲望が強くなると、単なる知識だけで物事を考えるようになります。
知識ではなく智慧の心を以て考えることです。

 
六徳に含まれている、人間性を高める為の六つの栄光ある美徳は、
「布施」(ふせ)、「持戒」(じかい)、「忍辱」(にんにく)、「精進」(しょうじん)、「禅定」(ぜんじょう)、「智慧」(ちえ)ですので、これらの意味がイメージの背景にある事を認識頂ければ有り難いです。