白日夢 M805

白日夢




どうして日本人はイメージが苦手なのか・・・・

 
明治以来の日本の教育界の風潮は、マンガや絵は小学校に
上がる前の幼児が読むもの、一段レベルの高い小学校では文字や
数字を重視するという風潮がありました。

 
小学校に上がる前は、子供は何でもすぐに覚えてしまうので、
どの親もみんな驚き、自分の子供は天才なのではないか?と、
思ってしまいます。

 
けれども小学校に上がってからは、その期待は裏切られます。

 
ピカピカの1年生の教室では、例えば、「あ」の文字を大きく黒板に
書いて、1時間いっぱいかかって「あ」だけをマスターさせます。

 
1週間で、「あ」「い」「う」「え」「お」までマスターして、来週は、「か」からのお勉強です・・・。と、すべての教科がこのようなゆっくりペースで進みます。
 
 
この年齢の子供達の脳は右脳支配の高速脳で、どんどん知識を
吸収しても足りないくらいなのに、先生が、チンタラやっているうちに、子供達はやる気がなくなり、子供達の脳は、自然とゆっくりの脳にシフトして、ゆっくりでなければ、覚えられない左脳型の脳になってしまうのです。

 
あんなに賢かったのに!学校に上がれば、どの子も、ただの子に
なってしまうのですから・・・。親御さんもがっかりです。

 
そして、中学や高校のじっくりと本を読んだり、深い思考を重ねたり
しなければならない時期に、重箱の隅をつつくような些細な知識の
暗記ばかりですから・・・。この段階でも才能をつぶしているのです。
 
 
高校受験も大学受験も、「どれだけ詰め込んだか!」が勝負です
から、19世紀の産業社会に対応する、機械の歯車の様な人間を
養成するためのカリキュラムは、もう時代遅れなのです。

 
これは、現場の状況を把握できない文部省の役人が、他の省庁と
同じように、何も考えていないのか、怠慢を気取っているとしか思われません。

 
子供の脳ですから、他の省庁で問題になっている「薬」や「年金」そして「武器」のように不都合は目には見えませんが、世の中が変わっているのに、黒板を背に、先生一人に、大勢の生徒が向かっている、という指導体制は、100年一日の如く何も変わっていないのですから、怠慢以外の何者でもありません。

 
以前は、学校という権威の威厳を保つためでしょうか?マンガなどは
幼稚な者が好むもの!という暗黙の風潮が支配していて、学校に
マンガの本を持って行くのは禁止でした。

 
大人は現実離れしたことを嫌い、イメージすることを、空想と幻想と
妄想が、ミックスしたような偏見を持っていて、くだらない空想よりも漢字の一つでも覚えなさい!と、言われたものです。

 
イメージを、「白日夢」と言ったり、「取らぬ狸の皮算用!」と卑下
していましたから、現代でも大多数の日本人はイメージすることは
心情的に抵抗があるのです。

 
白日夢:日中、目を覚ましたままで空想や想像を夢のように映像として見ていること。また、そのような非現実的な幻想にふけること。と、意味を見ても、非現実的な幻想にふけること!となっていますから私達日本人が持っているイメージに対する心情が読み取れます。

 
頭の中でイメージすることは、さほど影響力が無く、空想することは
無駄なこと!と、多くの大人が決め付けていたようで、ありもしないことを空想するのはろくな事にはならない!という考えが一般だったのです。

 
社会全体に、イメージすることを軽んじて来た風潮があったのです。

 
そのため、自分の体験や記憶にない像や情景を心に思い浮かべる
という教育が日本にはなかったのです。

 
このように、学校生活でも社会生活でも、左脳型の人が多くなり、
イメージをする事が苦手な人が多いのですから・・・。

 
すべての能力開発で重要視しているイメージの効果は期待できない
ことになります。

 
このことを長年の経験から十分認識しているので、どんな人に
でも、イメージが簡単にできる方法を模索してきました。

 
そして、日本人は西洋人のように大幅な飛躍したイメージには違和感を持つこともわかりました。

 
左脳型の人は、理詰めで、段階的に順序立ててイメージしないと
納得が行かないのです。

 
そして、これだったら誰もが納得してくれる!という方法が見つかり、提唱しているのです。

 
特に、日本民族だからこそできる、日本人の原風景を想起しながら
これを背景にイメージすると誰もが簡単にできることがわかったのです。


次の言葉を見てください。

 
1.「大富豪」 「巨万の富」 「無限の富」 「豊富」 「富裕層」

 
2.「幸福」 「至福」 「祝福」 「福徳」 「福音」 「福留」

 
3.「成果」 「効果」 「結果」 「果実」 「果敢」 「果断」 
 
 
4.「天恵」 「恩恵」 「知恵」 「恵比寿顔」

 
どうでしょう、これらの言葉には、共通点があります。願望達成で、現実化になれば嬉しい言葉ばかりですね。