「人間力」を高めること M748

人間力」を高めること



先日、TV番組で、企業の社員研修や講演に引っ張りだこの元中学の熱血体育教師が紹介されていました。彼は、会社での具体的な業務や実践的なことは二の次で、何よりも大切なのは、自分を変えて、心を深めて「人間力」を高めること!

 
人間力」とは、確実に結果を出す「意志の力」と、組織を活性化させる「愛の力」を言います。と、なっています。彼は、「心作り」や「人間力」を高める研修を行い現在多くの企業から注目を集めているのです。
 
 
人格を磨き、人を喜ばせ、人のためになる事を率先して行うことが大切で、いくら技術的なことが優れていても成果につながらない!自分を変える意識が大切!と、強調しておりました。

 
多くの企業も、今までのようなビジネスのスキルをいくら学んでも
進歩もなく、業績は上がらないので、この時代を乗り切るために、より効果の上がるものを求めているのです。

 
この元中学教師は、陸上競技で、何人もの生徒を日本一に育て上げた実績があるそうで・・・。自分のために!と考えるより、人に喜んでもらうために、競技に取り組むように生徒に日誌を書かせて指導していたそうです。

 
人を思いやり、人に喜んでもらい、感謝の気持ちを深めるように生徒を変えることが、一番大切なことで、陸上競技の成果を高めていたのです。

 
これは陸上競技ばかりでなく、学力の向上にも、ビジネスの業績にも
結びつく! と、彼は確信を持って企業の社員研修に同じ指導理念で取り組んでいるようです。彼は、「主体変容・自分を変えろ!」という表現をしています。

 
天恵シートにも関連しているので、後押しされたようにも思いました。学問やビジネスのグレードアップの天恵シートには技術的なことを併用して取り入れようと考えていました。

 
しかし、この元熱血教師の取り組みを見て、「人間力」を高める根源に至ることが、何よりも優先させるべきである!ということを再認識させて頂きました。脳は、自分の関心のあるものをどんどん引き寄せる機能があります。

 
技術的なことよりも、思いやりや感謝が大切で、「人間力」や「愛の力」など、企業が注目していて、テレビにも紹介されるのですから、大きな気づきに感謝です。ところで、目先のことしか考えていない多くの企業にとって、今までなら、畑違いの中学の熱血教師が、生徒を日本一に導いたからと言っても、ビジネスの世界では「お呼びでない!」という風潮がありました。

 
弱肉強食のビジネスの非情な世界では、お情けは通用しません。中学生を相手のお遊びだけではビジネスには歯が立ちません。と言うような、温かい心とは無関係の非人間的で、冷淡で知的な概念が一般にもあったと思われます。金融工学が花形ですから、人間臭いものは関係がないのです。

 
ビジネスの本場のMBA取得者が万能で、経営の理念や証券や株の儲け方など、専門用語を駆使した一流の特化したスキルなど、人間性とは関係のない企業の社員研修が花形で、利益追求のためには!と、西欧人特有の論理が鉄則になっていたのです。人間の本質的なものを引き出す!という取り組みに大手の企業が注目して、賛同してきたことは、とても素晴らしいことだと思いました。

 
企業も個人も、表面に現れている現象を、つまり、結果だけに拘り、原因を無視してきましたが、やっと根源になる原因に気づいてきたのかも知れません。物事の起きる結果の背後には必ず原因があります。スクリーンの映像はフィルムがないと映りません。

 
私達は、フィルムを無視して、スクリーンの映像だけを懸命に変えようとしてきたのです。スクリーンの映像を変えるためには、その原因になっているフィルムがあることに気づき、フィルムを変える!というパラダイムの転換をすることが大切なのです。