「知命と立命」 M2111

知命立命



現在の日本は、第2次世界大戦以来の国家存亡の危機でもあり、戦後、日本人が失った大切なものを、つまり封印してきた心の扉を開放し、大切なものと結びつき一体化しなさい!という強力なメッセージのように思えてきます。300万人の精霊も、世界中で無くなった何千万人の精霊も、神の領域の無限のパワーから来た同魂でもあります。

 
私達の内なる魂も神の領域から来た分霊なのですから人類は皆兄弟なのです。このことを意識をするだけでも、関心を持つだけでも、無限のパワーからエネルギーを与えられるのです。


太平洋戦争は、アジア近隣諸国に対しての侵略戦争だったのか?それとも、アジア諸国の植民地解放戦争だったのか?あるいは、石油や物資を止められて、自国の国民を守るための自衛の戦争だったのか?アメリカの陰謀に無理やり仕掛けられた?という説もありますが、今回のサブプライムローンや、戦後のアメリカの日本での進駐・洗脳などの植民地政策などからも、私達が教えられてきた今までの考え方が疑わしくなっております。

 
マッカーサー元帥-------------------------------------

 
昭和25年10月トルーマン大統領に対して「東京裁判は誤りであった」と告白。さらに昭和26年に米国上院において「日本がおこなった戦争は正当防衛であり侵略戦争ではなかった」と公式に証言。

 
インドのパール判事-----------------------------------

 
日本が戦争にふみきったのは「侵略のためではなく」独断的な政策をとった西洋諸国によって挑発された為であり、「東京裁判は正義の実現ではなく勝利者による復讐」であるとし、「日本は国際法に照らして無罪である」と主張したが、その主張を法廷で述べることを許されなかった。

 
ラダ・ビノード・パール-------------------------- 


インド法学者、極東国際軍事裁判判事
「欧米諸国は日本が侵略戦争を行ったということを歴史にとどめることによって、自分らのアジア侵略の正当性を誇示する目的であったにちがいない。日本の子弟がゆがめられた罪悪感を背負って、卑屈、退廃に流れていくのを、私は平然と見過ごす訳にはゆかない。誤られた彼らの宣伝を払拭せよ。誤られた歴史は書き換えられなければならない。

 
東南アジア諸国の見解も、従来の私達が教えられてきた事実とは大きく違っているのです。


元・タイ首相 「サイアム・ラット新聞」-------------------


日本のおかげでアジア諸国は全て独立した。日本というお母さんは難産してその母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。こんにち東南アジア諸国民が、米・英と対等に話しができるのは
いったい誰のお陰であるか。それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあった為である。


12月8日は我々にこの重大な思想を示してくれたお母さんが一身を賭して、重大決心をされた日である。我々はこの日を忘れてはならない。
       
 
ここでの日本の母体をそこなった!というのは、本来の日本という国の中心になる精神・魂が無くなった!という意味にも取れます。仏像を彫ったら最後の仕上げに魂(たましい)を入れます。魂は裳脱(もぬけ)の殻という言葉もありますが、日本はすっかり、国も国民も、自己の本当の核心を否定し、自分というものを失っている状態を、タイの首相が「母体をそこなった」と、表現しているように思えてなりません。

 
戦後、日本はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の7年間に渡る洗脳教育で、日本古来から培ってきた文化や精神性を否定し、民主主義の名のもと、西洋の合理主義、競争原理の一色に染められてしまいました。

 
原爆を落として、一瞬に20万人もの人を奪う大量殺戮を実行した国が、何となく正当化されて正義の味方になって、日本人の憧れの国になってしまうのですから、恐ろしいばかりに巧妙な洗脳です。

 
占領時の7年間ばかりでなく、その後何十年もアメリカの都合の良いように従順に従う日本国・日本人になるように、洗脳され続けてきたのです。

 
洗脳というと聞こえが悪くなりますが、西洋人の様な科学的思考の元での民主主義、現在の人類が到達した欧米人並みの個人の権利、個人の自由が尊重される自由主義国家への移行ですから、これに関しては異議はないのですが、欧米のキリスト教は本来のキリストの教えに反して自分達の都合の良いように、修正していること、そして、西洋の科学は長いこと心や魂という概念を否定してきたので、本当の自分というものがなく、何をやっても自分を失い満たされないのです。

 
うまくいっているときはいいのですが、悪い時は、しっかりとした自分と言うものがないので、自分を失ってしまい自暴自棄になってしまうのです。西洋の科学文明は便利ですが、その反面に、心の荒廃はますますひどくなる!と、多くの人が感じてしまうのです。

 
日本人は素晴らしい精神を持っているのに、戦後は否定してきたの
ですから、本質に近い純粋な子供達は傷つきながら育ってしますの
です。昭和27年当時3歳だった世代は、ちょうど団塊の世代にあたるの
でしょうか、三つ子の魂百までも!という言葉があります。
 
 
この年代の官僚や政治家や大学教授なども含めて、団塊の世代は今まで日本の社会を中心になって築き上げてきたのです。この世代は競争原理の申し子のように、まじめで律儀で、アメリカに従順になり、懸命に働いて日本を支えてきたのです。彼らの功績には大変感謝しております。

  
しかし、気づいてみると、国の官僚・役人も、政治家も、大学教授も、企業の経営者も、そして、一般国民も、日本人本来の母体を損なったまま、あらゆる企業活動が、人心の荒廃と、環境・自然破壊へ向けて進んでいるのです。

 
西洋文明は、良い面もたくさんありますが、人間も含めて、この地球
全体が深刻で危険な状態に至っています。私達の価値観を見直す時期に来ているのです。ノーベル賞の表彰式の話題がニュースに取り上げられていますが、現在、世界を吹き荒れている不景気は、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者の金融工学を駆使して作った「サブプライムローン」です。

 
利益を上げるためには、金融工学まで巻き込んで偽装に走るのが金銭至上主義の論理ですから、建築から食品まで、それこそあらゆる分野で偽装が発覚し、今回の「サブプライム」も偽装の親分の様なもので、世界中の人類を危機に追い込んでいるのです。

 
職や住む所も失ってしまう何万人もの人々にとっては、一刻の猶予もなく、命の生存も危ういのですから、深刻な問題です。人類の生存も危ぶまれる環境・自然破壊、人心の荒廃、そして、深刻な経済危機、すべては、西洋の価値観や経済システムがもたらしているものです。


今までの常識や価値観、ビジネスの成功条件などは全く通用しなくなっているのです。それでは、この激動の時代には何が必要なのか。

 
西洋の科学万能時代には無かったもの、戦後日本人が無くしたもの、12月8日になると無性に思い出すもの・・・、それは日本人の心の母体になる「精神・魂」です。300万人も無念のうちに犠牲になった精霊の「純粋な魂」です。あの時代の若者達は、自分達の魂を純粋に研ぎ澄まし、日本の未来の平和と残された家族の幸せを心から願って、死んで行ったのです。

 
西洋の合理主義に、今まで封印されていた日本人の魂を注入することにより、この未曾有の激動の時代を乗り越えることができるのです。どんな苦境にあっても、本当の自分をがっちりとつかんでいれば、乗り越えて、成功できるのです。


知命立命安岡正篤 著 


「自得ということは自ら得る、自分で自分をつかむということだ。人間は自得から出発しなければならない。金が欲しいとか、地位が欲しいとか、そういうのはおよそ枝葉末節だ。根本的・本質的にいえば、人間はまず自己を得なければいけない。本当の自分というものをつかまなければならない。ところが人間いろんなものを失うが、何が一番失いやすいかというと自己である。人は根本において自分をつかんでいない。空虚である。そこからあらゆる間違いが起こる。人間はまず根本的に自ら自己を徹見する、把握する。これがあらゆる哲学、宗教、道徳の根本問題である。」

 
仏の言葉に、「自業自得」というのがありますが、自分の行為の報いを自分自身が受けること。となっています。「百錬自得」という言葉もあります。自得とは、 辞書では、自分の力で悟ること。自分自身で理解し、会得すること。

 
そして、百錬とは、何度も繰り返し鍛えていっそう良くすること。となっていますから、「百錬自得」とは何度も繰り返し鍛えて、自分の力で悟り、会得すること!となります。ここでは、何度も繰り返し鍛えて、自分で自分をつかむということ!この意味がしっくりきます。

 
>ところが人間いろんなものを失うが、
>何が一番失いやすいかというと自己である。
>人は根本において自分をつかんでいない。空虚である。
>そこからあらゆる間違いが起こる。

 
現在の状況の中では、自己がないと、地位も、名誉も、お金も、住む家も、何もかにも失うのは当たり前になってしまいます。それは、自己をつかんでいないからだ!と、安岡氏に「カツ!」を入れられそうです。