心頭滅却すれば火もまた涼し M4611

心頭滅却すれば火もまた涼し


痛みの抑制が根源の叡智に至る!

 
心頭滅却すれば火もまた涼し”という言葉がありますが、熱さや痛みなどの肉体的な苦痛、意識の力ではコントロールできない!と、私達は思いこんでいます。とげを刺したり、歯が痛くなっただけでも、痛みは治まるとわかっていても、痛みがあるうちは最大の関心ごとになってしまいます。
 
 
痛みを気にすると、その感覚がますます鋭敏になり、通常の痛さよりも余計に痛くなるような気もしてきます。純粋な痛みだけではなく、その痛みからふくらむ色々なネガティブな考えが、悲観的になり、状態が悪くなる妄想もふくらみ、痛みに相乗効果を増していく場合もあります。

 
ところで、“心頭滅却すれば火もまた涼し”の意味ですが、心の雑念を払って無念無想の境地に至れば、たとえ火の中といえども涼しく感じる、という意味から、どんな苦難も心の持ちようで苦難とは感じなくなる、という教え。と、辞書には説明があります。


さて、現代のアメリカでは、1980年ころからマサチューセッツ大学医療センターの医学博士、ジョン・カバット・ジン氏が開発したマインドフルネス心理療法で、痛みを緩和しています。マインドフルネスとは、「気づき」のことで、瞑想や呼吸法がメインになっていますから、東洋の英知を活用したものです。

 
心頭滅却は、禅の教えでもありますから、つながっていると思います。

 
「慢性的な痛みで、なかなか原因をつきとめられない」「検査をしても、痛みの原因はなかなか究明できない」「医療処置だけではどうしても治る見込みがなく、それでも、「自分から何かをしよう」という意欲をもっている患者」、といった患者に、8週間のストレス緩和プログラムに参加してもらう。

 
その結果、痛みの緩和については、次の効果が報告されている。毎週1回参加する8週間ので、「大半の患者の痛みの度合いが大幅に軽くなった」「マギル・メルザック痛み尺度(PRT)」という質問票を用いる。慢性的な痛みをかかえた患者のうちの61%の患者の痛みが半減した。


腰痛、首や肩や顔の痛み、頭痛、腕や腹部や胸の痛み、座骨神経通、足の痛みなど、いろいろな種類の痛みに悩む患者たちがプログラムを受講し、痛みの軽減に成功しています。痛みの原因は、スポーツ、椎間板ヘルニア自律神経失調症などさまざまですが、いずれもこのプログラムで痛みが大幅に改善されているのです。「生命力がよみがえる瞑想健康法」ジョン・カバット・ジン(務教育出版、 1993年)

 
ジョン・カバット・ジン博士は、日本にもきて、NHKで紹介されたそうそうです。アメリカでは、彼の「ストレス緩和プログラム」がひろがり、ヨーロッパにもひろがっています。このプログラムの教えは、まずは現実を受け入れること。あるがままに受け入れること。怒りや苦痛や悲しみが強くなるのは、心が現実を受け入れずに敵対して嫌悪しているから。

 
悪感情をできるだけ小さくすることが、意識レベルを高めるることになる。患者が痛みの中に身をおくことを覚えれば、痛みとの関係は劇的に変わる、痛みを受け入れることで意識が変わり「痛み」ではなく、ただの感覚になる。

 
不快であっても、それに囚われ、追い出そうとするのではなく、意識の中でありのままに受け入れようとすること。頭が痛ければ、あー頭が痛いんだ、と受けいれ、それに感情や余計なマインドを追加していく必要なんてない。まずは今どんな状態であれ、それを受け入れる。それが、癒しのプロセスにつながる、唯一の方法。

 
そして、それが楽しいことであれ、不快なことであれ、そこに心を留めず、つまり心を囚われずに成り行きに任せ、流れるままにする。囚われたら、囚われてるということに気づき、それを観察する。そうすると、囚われるということが、どんなことなのかわかってくる。囚われの心を手放し、自分を解放する道である。


自分が関わっているものに、判断をはさまず、心を開いて、瞬間、瞬間に意識を向ければ、意識の表面にとどまらず、その奥にあるものを見通せる意識を開発できる。これが気づきである。気づきによって、以前には見えなかったつながりが見えてくる。だが、つながりは見ようと思って見える分けではない。ただ、静寂のなかから生まれる。ジョン・カバット・ジン博士は、このようなことを言っております。


ところで、皮膚をつねったり、傷つけたりすると痛覚の情報はまず脊髄に入り、その後、視床に入力され、大脳皮質に情報が送られ「痛い!」と感じます。近年の研究で、皮膚から脊髄の神経細胞では痛覚情報がどのようにコード化され、その基盤にある様々な分子の存在が
わかってきましたが、視床や大脳皮質では殆ど分かっていません。

  
物事を考え、記憶し、運動と感覚を制御する脳の高次機能の「最高中枢」が大脳皮質です。その機能異常は、アルツハイマー病、てんかん、知能障害、運動障害、精神病などをはじめとする重篤な脳障害を引き起こします。成人の大脳皮質は複雑な六層構造を構成しています。

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「痛みの解消」といえば、ミクロの命数のスパイラルの実践に「痛みがなくなった!」という多くの体験談があります。頭痛、腹痛、そして、歯痛など、カゼの症状も狐につままれたように、短時間で治るのですから、カバットジン博士もビックリだと思います。

 
スパイラルの実践には呼吸法もあり、オーラの修復は、一種の瞑想にもなります。そして、何よりも、ミクロの命数の意識レベルの高いことが意識の変容につながります。
 

≪六徳⇒虚空⇒清浄⇒阿頼耶⇒阿摩羅⇒涅槃寂静≫ 


この命数の漢字をイメージしただけでも、次元を超越するエネルギーを感じます。この命数をイメージしただけでも、歯医者さんの麻酔の注射が痛く感じなかった!というのですから、一気に意識の変容が起きたのかも知れません。

 
大脳皮質は、ここに情報が送られ「痛い!」と感じるところで、複雑な六層構造を構成しています。ミクロの命数もなぜか六つの段階がありますから、大脳皮質の「痛い!」と感じる六層構造に働きかけているものと思われます。命数の最後は、「涅槃寂静」で、カバット・ジン博士が言っている、ただ、静寂のなかから生まれる。という、静寂そのものになります。

 
ですから、東洋の英知もすべてが、スパイラルの実践に含まれていることになります。スパイラルの実践で、痛みが取れるのも、納得ができます。ただ、8週間もかからず、痛みが取れるは一瞬です。

 
そもそも、病気は意識レベルが低い状態の時になり、あらゆるトラブルも、レベルが低い時になります。それが、スパイラルの実践で、意識レベルが一気に高くなるのですから、痛みも、病気も、そして、トラブルも解消されることになるのです。

 
この文章を土台に、意識レベルの詳しい説明、ミクロの命数の成り立ちの説明など、はじめて読む人にも理解できるようにまとめようと思っています。